保険業界の予測によると、今年の個人向け医療保険の引上げ率は過去最高の16.3%に達する可能性があります。

個人向け保険料金の調整率は、毎年FenaSaúde(全国補導保健連盟)により、費用の変動、年齢層の変動、事業者の効率性、期間中のインフレ率などをベースに算出され、ANS(国民健康保険庁)により承認されます。

昨年2021年は、新型コロナウイルスの流行により手術や検査等が延期されるなど医療サービスの利用が減少したため、調整率は異例の8.19%減になりました。

今年の記録的な引上げ率の根拠として、FenaSaúdeは、新型コロナウイルスが落ちつきを見せてきたことによる選択的な医療サービス利用の開始、医療機器・薬の価格上昇、長引く新型コロナウイルス治療による影響、薬や施術等への医療保険の新たな強制適用をあげています。

上述の通り、個人向け医療保険額の改定は、ANSによる規制がありますが、企業などが加入する団体向け医療保険は、事業者が契約ごとに独自に値上げ率を決めることができます。

通常、団体向け保険の引上げ率は個人向けのものよりも高く、二つに直接的な関係性はありませんが、専門家によると個人向け保険の引上げ率が、団体向け保険の調整額を決める指標になるといいます。ANSのデータによると、昨年、個人向け保険額が8.19%減だったのに対し、30人以上の団体向け医療保険の調整率は5.55%増でした。

ANSによる今年の調整率の発表は5月頃に予定されており、承認されると事業者により契約月より再調整額が適用されます。


参考記事:

https://economia.uol.com.br/noticias/redacao/2022/04/13/reajuste-de-planos-de-saude-individuais-maior-da-historia.htm

https://g1.globo.com/economia/noticia/2022/04/21/planos-de-saude-individuais-podem-ter-reajuste-recorde-em-2022-entidades-projetam-alta-perto-de-16percent.ghtml

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