化粧品メーカー「オ・ボチカリオ」とパンメーカー「ビンボー」が2022年以降も在宅勤務の継続とハイブリッド型勤務の導入を決めた。オ・ボチカリオは、工場・店舗勤務を除く社員に完全在宅勤務とハイブリッド型勤務を導入し、ビンボーはオフィス勤務の社員に週1出社の在宅勤務を導入することを決定した。両者ともハイブリッド型勤務を導入することで優秀な人材の維持と採用力を高める狙いがある。IT企業だけでなく製造業も含めた企業の多くがハイブリッド型勤務の導入を検討しているが、導入を成功させるためには以下の7つのポイントに気をつけたい。

 

1. 出社勤務を再開する理由

ロバート・ハーフ社の調査によると、対象の37.68%が今の勤務先で在宅・ハイブリッド型勤務ができない場合転職を検討すると回答した。出社勤務を再開する場合は、出社が必要な理由を社員が納得できるように説明する必要がある。

 

2. チームの能力

対面で過ごす時間がない在宅勤務で成果を上げるにはコミュニケーション力、自己管理能力、決断力などのソフトスキルが必要となる。チームが在宅で働く場合、各メンバーが十分にこれらのスキルを持っているかを判断する必要がある。

 

3. リーダーの能力

ハイブリッド型勤務の難しさの一つとして、チームを率いる人材のリーダーシップ能力があげられる。リーダーはチーム内で社風を維持し、コミュニケーショントラブルを防ぎ、プロジェクトの進捗を把握するだけでなく、チームのモチベショーンと生産性を維持しながら、実際の業務過程は各メンバーの自己管理能力に委ねなければならない。

 

4. 在宅勤務環境の構築

当然のことながら、在宅勤務にはパソコンなどのハードウェア、安全なネット接続環境などのインフラ、コミュニケーションツールやタスク管理ツールなどのソフトウェアが必要である。プライバシーやデータ保護、アクセス管理に気をつけて在宅勤務環境を整備したい。

 

5. コミュニケーション

ロバート・ハーフ社の調査によると、コロナ後の勤務形態を決定した企業のうち65.31%がハイブリッド型勤務、5.1%が完全在宅勤務、4.08%が出社勤務と完全在宅勤務の両方を導入すると回答した。出社、ハイブリッド型、在宅勤務の社員が混在する状態になれば、社員や部署間のコミュニケーションがより重要となってくる。

 

6. 社員の幸福度

コロナ禍により労働環境が激変したことで、社員の身体的、精神的、情緒的幸福度が注目されるようになった。企業は人材をかけがえのないリソースとして再認識し、社員がより良い成果を上げるためにはどのような支援が必要なのかを探り続ける必要がある。

 

7. 人材のリテンション戦略の構築

在宅・ハイブリッド型勤務が可能になれば、ブラジル他州の企業はもちろん海外企業も優秀な人材の争奪戦に加わる。採用を経営戦略に組み入れ、人材の離退職を引き止める仕組みを確立する必要がある。

 

HISコンサルティングでは、サンパウロ・ブラジル全土を対象とした採用代行サービスに加え、人事戦略立案、役職・給与・福利厚生の見直し、人事評価制度の見直しと構築などの人事コンサルティングサービスもご提供しております。お気軽にご相談ください。

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参考記事:
https://exame.com/blog/sua-carreira-sua-gestao/trabalho-hibrido-sete-pontos-de-atencao-para-quem-deseja-adotar/
https://vocerh.abril.com.br/mercado-vagas/boticario-adota-home-office-permanente-e-modelo-hibrido-de-trabalho/
https://vocerh.abril.com.br/politicasepraticas/empresa-adota-modelo-com-apenas-um-dia-de-trabalho-presencial/

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